ある時、子どもの笑顔が消えた…
けれど、それに気づくまで、自分は別のことに一生懸命だった。
一度、壊れた家庭を【通常】と思われる状態にすること。壊れた形跡がない状態にすることに必死だった。
家庭が壊れた理由
夫婦問題で、一度離婚をして復縁した状態、これについては深くは書かないけれど、離婚したいと言われて離婚をしたけど、やり直したいと復縁をしただけのこと。
そこからどうしたら平穏な家庭になるかと考えた結果、私の行動は、一度出ていった配偶者に対して、居心地が良いと感じてもらうこと。
でも、その犠牲として子どものことを見れなくなってた私。
子どもの異変に気づき…
そんな生活をしながら、子どもは小学校4年から5年に進級。クラス替えでずっと一緒だったお友達とも離れ、少し寂しそうだったけど、登校していた。
夏休みが終わってからになるかな。
異変…としか言えない。話すこともなく、笑顔もない。
でも、壊れた家庭の修復に頭がいっぱいだった私は、真剣に子どもを見れていなかった。
ある時、子どもの腕に致命傷ではない無数の傷跡があるのを見つける。
でも、何も話さなくなった子どもと話すことが出来なかった。話したことでより大きな傷になってしまうことも怖かった。
解決方法はあるの?
自分の知らない間に、子どもは自分の腕に傷をつけてしまう。担任の先生に話しても、傷のことはどうにもならない。
ただ、担任の先生もとても親身になってくれていたので、学校でのことは気遣ってくれていた。
何が原因なのか?どんな風な気持ちでいるのか?問い詰めて聞きたくなったけれど、それは子どもを追い詰めるだけにしかならないと思った。
彼女が心を開いてくれるまで待とう…
問い詰めたい本当の理由は自分の自己満足
心が開けない人にとって、自分の現状を言葉にすることはとても難しい。特に子どもは言葉と感情が一致しない。
年齢からすると子ども…だけれど、子どもは大人よりも周りを敏感に感じていることが多い。
何が怖くて何が苦しくて…をきちんと伝えられる状態ではないけれども、周りは心配をするのでどうしたのかを問う…
周りからすれば、その問いに答えてくれれば解決の糸口が見つかることもあると思うし、原因がわからなければ解決も出来ないから問う。
原因すら伝えられない心理というのもあるんだと思う。そんな時に答えた原因は本当の気持ちに近いというだけで、本当の気持ちではない。
だから、心配をしてくれる周りの人たちが一生懸命に解決に向けて動いてくれていても、当事者は本当の気持ちを伝えきれていないこともある。
あとはね、心配している人の自己満足にもなる。心配の気持ちは嘘ではないけど、心を開いてくれたという安心感を得たいと思うこともあるから。
ただ…待つ。。
言葉にしてくれなくても、何もしないで待つだけは出来ないので、話す時間ではなく二人に時間を作ろうと決めた。
一緒にお風呂に入ろうって誘ってみたら、OKしてくれたので入ってけど、終始…無言。。
毎日ではないけれど、時々そんな時間を作ってみた。
少しだけね、「学校はどう?」と聞くこともあったけど、「特に変わったことはない」と無言は続く中、伝えたことは「何か話たくなったらいつでも聞くからね」とだけ伝えた。
彼女の苦痛を変わってあげることは出来ない。いつか笑顔になってほしいと思うけれど、無表情の彼女を見て思うことは生きててさえいてくれれば、それでいい。。
ある時、、彼女から一緒にお風呂に入りたいと誘ってくれた。本当に嬉しかった。今、こうしてただ書いているだけなのに、その記憶には涙が止まらない。
本当に嬉しかった。
でも、これと言って会話はないけれど、彼女から誘ってくれたことは、すごい前進だった。
伝えた言葉
少しずつ、二人の時間を作って彼女の気持ちを伝えてくれるようになった。
片言の時もあるけれど、無言だった時間を考えれば…
彼女の傷の話をすることも出来るようになった。どうしても、傷をつけたくなってしまう気持ちを話してくれた。
彼女は傷に対して痛みを感じてないと言った。
私が思うことを伝えた。
「傷が出来るということは、痛みは発生している。もしね、○○が痛くないと思っていても、その痛みは代わりに違うところで発生すると思うの。お母さんはとても痛いんだ。体じゃなく心が痛くなってる」
その後は、傷をつけないと約束をしてくれて…でも、傷をつけてしまうことが数回あったかな、その時はごめんなさいって伝えてくれた。。
それ以降、傷もなく笑顔で元気に過ごす彼女がいる。
彼女に伝えた言葉は自分にも当てはまるのだけど、自分には愛してくれる人がいない、自分は存在価値なしの抹消に値するというものが付きまとっていたので、自分の心の整理は難しかった。
いま、笑顔があること…私が親として出来たことだった。
元気に成長してくれてありがとう(*^^*)
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