カクテル【雪国】と私。

カクテル【雪国】を考案した井山計一さん(95歳)が、老衰のため2021年5月10日に亡くなったという記事を読んだ。

雪国は私にとって人生を変えるキッカケとなったカクテルで、28年前に初めて飲んで以来、世界で一番おいしいお酒だと思っている。

ただ…色んな想いを綴って残しておきたい。。

目次

28年前に雪国を飲んだ時のこと

高卒で就職した私は、誕生日前なので当時18歳だった。バブルが弾けて間もない頃だったけれど、今思えばやっぱりバブル感満載だね。

この時代は、未成年の飲酒などはかなり緩いし、会社の飲み会は、『上司の酒は飲めないのか・・・』の時代だね(^^;)

そんな私も同僚と飲みに行く機会が増えていき、『カインドハウス』というお店に行くことになった。

初めてのカクテル…そしてメニューを見てふと思う。

カタカナの名前の中に『雪国』??さらには自分の名前が『ユキ』なので、興味深々で注文したら…

『めちゃくちゃ美味しい!!かなり度数がキツイけど(笑)』

それからは定期的にそのお店に行って、毎回飲んでいた雪国でした。

結婚してから…

20歳で結婚し、22歳で一番上の子どもに恵まれた私。お酒を飲みに行く機会もほとんどなくなって、元気で健康な子ども3人がいる。

その間には、色んな事があったのでね、内容は割愛するけれど、生きていることが苦しい状態になる。

けれど、自ら命を絶ちたいわけではない。生きてるということに許可のようなものが欲しかった。

自分の好きなものは何だろう?好きな色は何色かな?着たい洋服はどんななの?

なにもわからなくなって、でももがいていたんだな。

当時は結婚した相手のせいだと思うこともあったし、周りの意見に合わせなくちゃって必死だった自分もいたし、どれが原因なんて今はどうでもいいくらいに、環境や周りのせいにしていた私。

YUKIGUNIの映画

雪国の映画が公開されるという情報を入手!作成中というのは何年か前に知っていたけれど、なかなか公開の情報がなくて…

やっと公開…2019年1月2日、東京の中野だった。1人で出かけることにした初めての場所。

どうしても初回を見たくて出発。

なんだか…当時のことがとても懐かしい。

朝ごはんを食べて出発。上映12時30分だったかな。でも早めに行こうと11時過ぎに到着して、チケット購入。

早く着いて良かった。立ち見が出るくらいで、入場満杯になっていたから。

映画の内容は割愛する。正直ね、私自身がドキュメンタリーが苦手だったけど、感動とかいう言葉では表せない気持ちだった。

そもそも映画館も数回した行ったことがないくらいに映画に興味のない私。。パンフレットもどうしようかと思いながら、やっぱり購入。

そしてさらには、監督さんのサインまで頂く列に並ぶ私。正直そんな自分にも驚いていたな。

その後、バーテンダーさんが雪国を500円で作ってくれるというイベントで、またまた列に並ぶ。けれどね、少し不安があった。

映画が終わったのが15時、めっちゃ空きっ腹(^^;)。これで、約30度近い雪国を飲んで大丈夫か・・・きたー!美味しいけど…お腹にくる!!

本当は新大久保に行ってごはんと思っていたけれど、我慢できずに最寄りの場所で美味しく食べました。

美味しかったよ♡

初めての山形県

ふと、ある時…このままだと私の人生は終わってしまうと感じて、自分の意志で決めた行動をする。

映画を観たことでもより気持ちが増幅されたんだと思う。

土日がお休みだった私は2019年8月の土曜日午前10時、今から雪国を飲みに行こうと決めた。12時にビジネスホテルの予約が取れて、14時に高速道路に乗って片道約450㎞、、ひとりで出かける。

ホテルに到着したのは20時、荷物を置いてタクシーを呼んでもらい、4㎞ほどのお店【ケルン】に向かった。

ホテルからの夜景です♪

お店に入ると、ほぼ満席の状態。井山計一さんの姿が見えない??案内されたカウンターに座りお店の方に聞いてみると、熱中症で入院中とのこと。

その時はかなり残念な気持ちになったけれど、ここに来れたことで私の今後の人生が変わる時間となった。

隣に座っていた方も同じ関東地方の方で、初対面だったけれど、お話をたくさんさせていただいて、とても楽しい時間を過ごせた。

帰り道…・・・どうしよう(笑)(^^;)

空きっ腹に雪国飲んで、ごはんは食べてないから少し歩いてみることにしたら、おしゃれな喫茶店を発見。

ごはんを食べてホッと一息。

そして…帰り道…・・またまたどうしよう・・4㎞だからなぁ。。歩いて帰ろっか(*^^*)。。と歩き出した。

けれども、少々酔っ払い…、そしてとても静かな場所で、人も車も通らずに…かなり時間がかかってね。でも無事にホテルに到着した。

なんと、ビジネスホテルだけど、お風呂がすごく広くて嬉しかった。夜と朝に入れたんだけど、くつろぎの時間。。

翌日、朝食バイキングを堪能して、午前8時に出発。高速道路に乗り、また450㎞の道のりを運転して帰る。

14時、無事に地元に帰還。

高速道路の道中

途中、パーキングは何回も寄った。一人で運転だし、疲れちゃうこともあるから、行きも帰りも休憩をなるべく取った。

もちろん!!ラーメンを食べたかったけれど、食べたらお腹いっぱいになって眠くなって運転できなくなりそうなので諦める( ノД`)シクシク…

トイレが近くなっても嫌なので、コーヒーなども避け、お水と眠気スッキリガムとハッピーターンを常備して走行する。

行きは薄暗くなってきた頃に、山形道に入ったけれど、地元の人なんでしょう。。早すぎる…(^^;)初めて通るし、カーブたくさんあるし、ヤバいよ~と独り言を言いながら運転。

酒田インター降りて、すぐにホテルがあったから良かった。そんな行き道でしたが、帰りは残り100㎞の東北道、もう運転無理かも?って思うこともあった。

運転は好き。20歳の頃はマニュアル車に乗って楽しく運転してたから…でも、近所ばかりで、そうそう長距離はしてないな。往復200㎞くらいはあったけれどね。

往復900㎞はキツかった(笑)でも、これは私の人生にとってとても大きな出来事になっている。

25年越しの夢

雪国に出会ってから、色々と調べて井山計一さんのことを知り、いつか井山さんの作った雪国を飲みたいと思っていた。

けれど、入院中ということでそれは叶わなかったけれど、今までの人生の時間の中で、行く機会はたくさんあったということを感じた。

行けなかった理由は私の心が無理だと諦めていたということだけ…

もしね、井山さんが入院をしていなければ、このことにも気づけなかったと思う。井山さんはもちろん私のことは知る由もなけれど、私にとっては人生の気づきとなることがあったのは事実なんです。

井山さんの雪国は飲めなかったけれど、山形県に行けたということは、私の25年越しの夢が叶ったこととなる。

ただのお酒だけれど…

お酒は飲まなくても生きてはいける。けれど、雪国に出会えたことで、それをキッカケにした行動が出来たことは、私には大きな出来事になる。

正直、酒飲みは大嫌いです。いつも記憶が無くなるまで酒を飲み、何でもありで人に絡んだり余計なことを言ったり行動したりしていた両親が嫌だった。

全く飲まない人には無価値なものだけれど、私はやっぱりカクテルは好き。

今はコロナで行けないせいもあるけど、体の方がダメなんだ。

山形県に行った頃から、蕁麻疹が悪化をして服薬している。飲んだら、確実に蕁麻疹が悪化するのはわかるので、きちんと治るまでは飲みに行かないことにしている。

ゆっくりひとりでバーで飲むのは大好き。自分に合うお酒を見つけてくれるバーテンダーさんにはいつも感謝です。

いつか人は…

人生、何歳まで生きれば幸せとかの基準は全くない。すべては本人次第。

井山さんの年齢までまだ50年もある私。

私は世間一般から見れば、冷たい人間となると思う。けれども、それでも自分の人生を自分の心で歩みたい気持ちを優先することにした。

本当はもう少し後に…と思っていたけれど、1人暮らしをして自分の時間を作ることにした。

子どもたちと縁を切るわけではないけれど、子どもたちは子どもたちの自分の人生を歩んでほしい。これは私の勝手な想いかもだけどね。

いつか人は…すべての人に訪れるもの。。

自分の人生を大切にしていきます。

井山計一さん、ありがとうございました。

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